とにかくいろいろ試してみよう

 関英男博士の著書「グラヴィトニックス」と「心は宇宙の鏡」が届いた。早速主人はこもるように、むさぼるように読む。読む。読みまくる。6歳、3歳、1歳、の女の子ばかり周りでキャーキャー走り回っている中、時に喧嘩しては大騒ぎしている、全く片付かない部屋の中で主人は一人、何も耳に入らないかのように読みふける。

 ちょうど同じ頃、あの対談のときに知ったグラヴィトンの出るセラミックを注文していて、それが届く。それを主人は自分の額にかざしてみて、びっくりしたように今度は『磁石』を額にかざしてみる。

「ちょっと、 試してみ。これおんなじエネルギーが出てるんと違うか…」

うーん…分からん。私には何も感じない。でも言われてみればかすかになんかジーンと来るような、重いような感じがしないでもないかな???でも『磁石』と同じかどうかまでは分からなかった。

それでも主人は、何か自分で思うところがあったのか、関博士の著書に書かれていることを試したくなったようで、特に水晶に興味を持ち出した。

「右巻き?左巻き?なんじゃこれ???」もうそれは紛れもなく、子供がふと疑問に思った事を「よし、ホントかどうか試してみてやれ…。」という行動そのものだった。始まりは「この、ジーンとくる物の正体は何なんだ?」という、単なる疑問を解決したい…、それだけだったのだ。2000年の年の暮れだった。

何やかんやで年賀状もぎりぎりになって、ビデオ撮りした家族写真で作る。主人は自分用にと、何を思ったのか『磁石』をビデオにとってそれを年賀状にしていた。ドーナツみたいなハートのシールがいっぱいついた、見るからに「何これ???」と受け取られた方が明らかに戸惑うような、不思議な不思議な年賀状…。

A Happy New Year The 21st Century From Electronics to Gravitonics

なになに…。大丈夫だろうか、この人は??

プリントアウトして出来上がった年賀状を、確かめようと手に取った主人がまた突然、

「あれ…?これ…。ひょっとして…。うわーーー!!!すごいでこれ!!ちょっと試してみ!!!

「何よ…。今度は何なん???

主人と同じようにその「ドーナツ年賀状」を額に近づけてみる…。

「え??なに?これ???」

あの取り寄せたセラミックと同じようなジーンと重たい感じがしてくる…。何で??ただの紙じゃないか、何これ???ためしにその前に作った家族写真の分を同じように試してみる…。何もない。やっぱりただの年賀状…。何でなんだろう???あのドーナツから出ているエネルギーをビデオカメラは感知できるの???何でプリントアウトした物から同じ感じがするの???

次から次から疑問が湧き出てきて頭の中がうるさいくらい…。またなんでこの忙しい年末の時期に、こんな突拍子もない、でも放ってはおけないような出来事が起こるのよ!!!ちょっと!!おせち料理作っていられないやんか!!!

いつもの年よりもさらにあわただしい21世紀の幕開けとなりそうな我が家…。

さっそくこんどはA4の用紙に、その『ドーナツ』をプリントアウトした物を、家中に張りまくってみた。グラヴィトンで結界を張るとその空間は浄化される、と関博士の本の中にあったからだ。

年が明けて、21世紀。年始の挨拶に主人の実家に行ったときに、集まった親類の前でその紙を皆に試してもらった。あまりはっきりは分からないみたい。義母はジーンとくるのが分かるようだ。タバコを吸う親類が試しに数分間その紙の上にタバコを置いてみる。吸ったところ、「味が違う」と驚いていた。

フォトショップで画像を重ねると家族写真からも『磁石』のエネルギーが出てくる事が分かったので、それをヒントにキティちゃんやピカチュウの画像の上に重ねてみた。やっぱり出てくる。

「ひょっとして、このグラヴィトン、着る事出来ないかな…」主人のこの言葉に、コンピュータには疎い私だが、たまたまいつだったか、プリント用紙にアイロンプリントのできるやつや、風船を作る事のできるものがある話をテレビでやっていたのを思い出し、早速アイロンプリント用紙、無地のTシャツを買いに走る。

まずは早速打ち出したキティちゃんを転写してみる。アイロンをかけているときから、何かがくるような、くらくらする感じ。できあがったTシャツは子供たちに好評で結局3人分思い思いのイラストを転写してオリジナルのグラヴィトンTシャツを作る。大人用も作る。いろいろ試すうちにプリント用紙一枚丸々を転写するよりは小さく切った紙をちりばめるほうが効率がよく、気持ちがいいことが判明する。

というのも、私用に作ったキティちゃんが、大きいと恥ずかしいので、小さいのをたくさんプリントアウトしてもらって、自分の好きなように配置してみて転写したTシャツをみせると、家族中から「あー!!かわいいやんかーー!!ママばっかりずるい!!」と思いのほか好評だった事がきっかけとなったからだ…。

主人の分はさすがにキティちゃんはあんまりなので、主人のホームページ上のイラストを転写して作る。両側にアイロンプリントして欲しいとの事で、今度は前後の両側にちりばめる。着てみると安堵の表情のパパ。ものすごい楽との事だった。

長女も今までは、下着を着ると痒くてつらいので、長らく真冬でも下着を着られなくて、仕方なしに夏のTシャツを下着として着ていたのだが、アイロンプリントした下着なら痒くないとの事。不思議だ…。

それ以来、着替えにピカチュウのシャツも作ってもらった子供たちは、よほど気に入ったのか肌着にそればかり着ている。

主人も味を占めて、パンツ、シャツ、靴下、帽子とありとあらゆる身につけるものに転写して欲しいとリクエストしてくる。全身グラヴィトン尽くめのときは、ものすごく体調がよくて、気持ちも晴れやかになるらしい。

そういえば、私も近頃ベッドのマットレスとシーツの間にグラヴィトンの用紙を敷いてからか、朝の目覚めがスッキリするような…。あんまり時間的に寝ていなくても爽快な朝が迎えられるようになってきた…。体もなんとなく軽いし…。

あるとき、主人が自分の論文をプリントアウトするのに、試しにグラヴィトンを込めた紙にプリントアウトした事があった。そのときは何も文字がない紙よりもスーっとする感じがして気持ちよかった。なんでだろう…。

またあるとき、パパはとある外国のホームページをたまたま見つけて、そこの内容について、「ちょっと…。これどう思う…?」とコメントを求められた事がある。当然、英文のホームページだったために、私には読もうにも時間がかかるのでプリントアウトしてもらった事がある。

そのときは、たまたまプリンターの給紙口にグラヴィトンの紙があって、予期せずして以前の主人の論文の時と同じように、結果として文字をグラヴィトン用紙にプリントアウトする事になってしまった。

内容を読もうと手に取った私に、言いようのない頭痛がいきなり襲ってきたのだ…。思わず反射的に紙から顔を離した。すると何ともないのである。まさか…と思ってもう一度読もうと紙に目をやってみた。やっぱり頭が痛い…。「何これ!!!???

パパに試してもらう。パパは私ほどではないけど、何か自分の論文の紙とは明らかに違う波動のようなものを感じているようだった。でも、頭痛まではないようだ。

「何で??私、こんなに頭が痛いのにパパには分からないの???うそー?信じられない…」

実際その紙はだんだんエネルギーを増してくるようで、しまいには近くにいるだけで頭が痛くなってきた。こんなにズキズキするのに気のせいなんだろうか。

翌日朝、子供を寝かしつけているはずが自分も寝てしまい朝になってしまったので、前の晩の片づけをしていた。台所に立って洗い物をしていると、なんだか目が回るような感じ。頭も痛い。寝不足なのかな…。気分爽快で目覚めたはずなのに、何でだろう。といろいろ思いながら洗い物をしていると、主人が起きてきた。
 「ちょっと、ちょっと…。これ何か感じる?
 と目の前のカウンターにおいてあったお茶の缶を額にいきなり近づけてきた。
 「何よ。何すんのよ、いきなり・・・。」
 えっ!?頭が痛い…。ひょっとしてさっきから頭が痛かったのはこれのせい??確かに私の前にあるもんな…。でも何これ?何で?昨日は何ともなかったのに…。どういうこと???
 驚く私に、主人は次々に私がいる場所の周りの食器を手にとっては、自分の額に近づけて、確かめるようにしてその後、「これは?これはどう?」と聞いてくる。朝っぱらから一体なんなんだ?
 私も自分で不思議だったので試してみる。何も感じないただの食器もある。でも、近づけると頭の奥がジンジンしてくる食器もあるのだ。この違いはなんなんだ???
 一人主人がニヤニヤしているのをよそに、だんだん何となく違いが分かってきた…。
 「ひょっとして、このシンクの周りにあるものだけがジンジンくるの?でも何で?
 「そう!!!正解です!実はそこからが問題です。一体なぜでしょう??
 なんなんだ?この人は?だからそれが分からない、っていってるんじゃないか。最近、性格変わったんだろうか、この人は。
 不思議だ。でもあまりに頭が痛いので考えられない。早く答えを教えてくれ
!この頭痛を何とかしてくれ!!

 「ここであの紙を燃やしてみてん。」
 「あの紙…?
  そこまで言いかけて、はっとした。ひょっとして昨日の夜、主人がプリントアウトした例の、とある外国のホームページの紙?たしかに全くあの時と同じ痛みだ。でも何で?どういうことなんだろう…。でもどうでもいいけど、これってこのままだったら私これから台所に立つたびに頭痛もちやんか…。そんなの嫌だ!!何とかしてくれ!!
 でも考えてみたら、ひょっとして、それって何もないグラヴィトンの紙を燃やすと周りにあるものがグラヴィトン化できるかも知れないって事??それってすごい事なんと違うの???
  私のこの仮説をもとに今度は同じ場所で、何も文字のないグラヴィトンのこもった紙を燃やしてみた。私の頭痛も治るかもしれないと思い、私自らが実験台になった。うーん、私ってひょっとして華岡青洲の妻だったの?前世は…。といろいろあほな事を考えながら…。 
 紙がシンクの中で燃えていく。紙が灰になっていくのと同時に、不思議な事に頭痛がだんだんなくなっていくじゃないか!!!!!!これ!!!これってものすごい事違うの??? 紙が燃えてしまった後のシンク内はもう何ともない。あのお茶の缶も今度は頭痛などではなく、逆にスーっとする気持ちよさが伝わってくる。お茶の缶にヒーリング作用があるなんて、人が聞いたら馬鹿にするだろうな…誰も信じないわ…絶対。
 頭痛は?何ともない。台所に立ってどうか…?何ともない。あ!!!何ともないわ、ホント!!えーー!?でも何で??不思議だけど、助かった…。
 この一件で、グラヴィトンの込められた紙を燃やすと辺りにあるものがグラヴィトン化していく事が分かったのだ。主人にしてみれば、昨夜私があまりにも「頭が痛い」と言っていたので、「あるだけでも痛い」と言っていたので、仏心で「燃やしてなくしてしまえば大丈夫だろう」と、コンロで火をつけてシンクの中で燃やしてしまったつもりだったのが、皮肉な結果である。
 少しずつではあるけど、だんだんグラヴィトンの実態が見えてきたような気がしてきた・・・。ますます面白くなりそうだ…。

つづき